小児循環器

循環器のよくある症状

  • 心雑音(乳幼児健診、学校健診で指摘されることが多いです)
  • 不整脈(脈がとれない)
  • 多呼吸
  • チアノーゼ(顔色が悪い)
  • 体重が増えない
  • むくんで体重が増える

こんな場合は受診を

こんな場合は受診を

循環器の病気は、自覚症状がないことが多いのが特徴です。特に心臓病は、生まれた際に心奇形が発見されるとすぐに小児科にかかる場合が多く、大学病院等での治療が必要になります。
しかし、「心房中隔欠損症」が外来で見つかる場合もあり、クリニックでの検査・診察が一定の役割を果たします。

就学時検診等で、「心雑音が聞こえる」「心電図に異常がある」といった理由で引っかかった場合には、まずは受診することをおすすめしています。検査を行い、詳しい診断を行います。

当院で実施している検査

  • 心臓超音波検査
  • 心電図

治療法

心奇形がある場合、投薬治療では治すことができません。治療には、開心術やカテーテル治療などが必要になります。

当院では問診・検査を経て、病名を診断するスクリーニング(ふるいわけ)を行います。経過観察が必要なもの、あるいは専門的な治療が必要な場合には、高次医療機関へご紹介します。その後、治療の見通しを立て、回復についての具体的なお話をさせていただきます。

心臓に関する病気は、検査ですぐにわかります。大切なのは異常をそのままにしないこと。何か不調があったり、検診時で要検査になったりした場合には、すぐに受診してください。

シナジス(パリビズマブ)の投与も行っています

シナジス(パリビズマブ)とは

シナジス(パリビズマブ)とは

RSウイルスによる重篤な下気道疾患の発症を抑制するために、当院ではガイドラインにもとづき、シナジス(パリビズマブ)の筋肉内注射を行っています(RSウイルス流行開始時のみ)。
病気によって、保険適用が可能なものとそうでないものがありますので、詳しくは医師までお尋ねください。

対象者

  • 心臓病で内科的治療中の方
  • 手術を控えている方
  • 血行動態に異常がある方(心臓に穴が開いてる場合など)
  • 心臓病の方
  • 早産児
  • 血液に免疫異常が認められる乳幼児
  • ダウン症児
  • 慢性肺疾患児
  • 先天性心疾患児

川崎病

川崎病は、1967年に川崎富作博士によって報告された、主に5歳未満の乳幼児にみられる原因不明の急性熱性疾患で、以下の6つの主要症状があります。

  • 5日以上の発熱
  • 眼球結膜充血
  • いちご舌
  • 発疹
  • 首のリンパ節の腫れ
  • 手掌、足底の紅班、回復期の指先の皮膚の膜様落屑(皮膚がめくれる)

上記の主要6症状のうち5つ当てはまれば、川崎病の定型例です。また、4つでも冠動脈瘤がある場合は定型例となります。4つ以下でも他の疾患が除外されれば、不全型と診断されます。

自然経過の場合、これらの症状は1~2週間でおさまり、自然に解熱します。しかし、発症から2~3週ごろ、約10%の人に後遺症として冠動脈瘤がみられます。

冠動脈は心臓を養っている血管で、この血管がつまると心筋梗塞をおこし、心臓のポンプ機能が低下するため、心不全や突然死につながります。したがって、川崎病と診断された場合には速やかな入院が必要となり、下記のような治療が行われます。

川崎病急性期の治療

川崎病急性期の治療

川崎病の発症後、第5病日から大量免疫グロブリン療法を行います。免疫グロブリンは血液製剤のひとつです。副作用として投与開始時にショック症状がみられることがあり、入院のうえ、点滴を静注します。

約80%の患者さんは、1回の大量免疫グロブリン療法(IVIG)により解熱します。しかし、IVIG療法が不応の場合、発熱が続いたり、一旦解熱しても再発熱したりすることがあります。

1回のIVIG不応に対して追加のIVIG療法を行うことにより、さらに約半数以上の患者さんが解熱します。しかし、追加IVIG療法を行っても解熱しない不応患者さんに対しては、ステロイド、インフリキシマブ、血漿交換療法があります。発熱が2週間以上続くと冠動脈瘤が出現する可能性が高くなりますので、できるだけ早く解熱するよう追加治療を行います。

川崎病の炎症反応の程度は、軽度のものから重症まで、個人差があります。川崎病診断時の炎症反応の程度をスコア化し、スコアの高い患者さんに対して、初回からステロイドを併用する治療法もあります。

学校心臓検診

学校心臓検診

わが国では、小学校、中学校、高校の各1年生への心電図検査が義務づけられています。 その主な目的は、心疾患の発見・早期診断、心疾患がわかっている児童生徒の生活管理指導、心臓事故の予防などです。

「学校心臓検診で心音異常や心電図異常を指摘された…」という場合には、当院までご相談ください。川崎病既往、不整脈、胸痛などは、治療を行えば治っていくものです。相談ごとや心配ごとなどがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

ご予約・ご相談
はお気軽に

「地元のかかりつけ医」としてお力添えします。

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